SB-e耐震杭工法
概要
SB耐震杭e工法は、既に性能証明を取得しているSB耐震杭工法の技術を改良し、新たに日本建築総合試験所より建築技術性能証明を取得することができました。SB耐震杭e工法は、従来のSB耐震杭工法より鋼管長を短くすることが可能となり、更なるコストダウンを図ることができます。
特長
- SB (Steel Bored)耐震杭e工法は、既に確立されている場所打ちコンクリート杭の技術を十分に活用するために、杭頭部に市場性のある鋼管を付加するととで、耐震性の向上とコスト低減の両立の向上を目的とした工法である。
- 鉄筋コンクリート断面の外周を鋼管によって補強を行うため、従来の(鋼管+コンクリート)断面剛性に比べ性能が高い。
- 鉄筋コンクリートの剛性不足を鋼管に負担させるため、鋼管の厚みを薄くできる。
- 鋼管長は、2.3D以上とするため、杭の靭性が高く杭頭部の水平力を確実に杭体へ応力伝搬できる。
- 鋼管材料にスパイラル鋼管が使用できるため、従来のリブ付きスパイラル鋼管に比べ材料費が安くできる。
性能証明書
SB耐震杭杭頭接合部
SB耐震杭の構成
SB耐震杭建込中
設計法
1. 鋼管巻き長さ
鋼管長l立、発生曲げモーメントに対して鋼管巻き鉄筋コンクリート部の耐力が負担するため、 2D+(0.3Dまたは50cm、いずれか大きい方)以上とする。
2. 鋼管巻き鉄筋コンクリート部の耐力
鋼管巻き鉄筋コンクリート部の耐力l立、鋼管が翰力を負担しないとして求める。
- 曲げ耐力
- 鋼管巻き鉄筋コンクリート部の曲げ耐力は、全軸力を負担するとして求めた鉄筋コンクリート 部分の曲げ耐力と軸力を負担しないとして求めた鋼管部の曲げ耐力の単純累加とします。
- ぜん断耐力
- 鋼管巻き鉄筋コンクリート部の終局せん断耐力は、鋼管部分と鉄筋コンクリート部分において、
それぞれ曲げで決まる耐力と、せん断で決まる耐力のいずれか小さいほうの耐力を求め、
その後にそれらの耐力を累加して評価します。
短期荷重時に関しては鋼管部分と鉄筋コンクリート部分の許容耐力が、 それぞれの設計用せん断力を下回らないものとします。 - 圧縮耐力
- 鋼管巻き鉄筋コンクリート部の圧縮耐力は、鉄筋コンクリート部分の圧縮耐力とします。
- 引張耐力
- 鋼管巻き鉄筋コンクリート部の引張耐力は、鉄筋コンクリート部分の全主筋の引張耐力とします。
A 同径掘削同時建込み工法
掘削完了後、所定位置に鋼管と鉄筋籠を同時に建込んだ後、コンクリート打設を行います。
SB耐震杭工法の高官コンクリート部の施工方法は、鋼管をコンクリート打設前設置する同径掘削同時建込み工法と、
コンクリート打設後に鋼管を設置する打設後圧入工法があり、施工及び品質管理については、
(社)日本基礎建設協会「場所打ちコンクリート杭施工指針・同解説」に準じて行います。
また、拡底杭の施工は、(財)日本建築センターの評定工法によって行います。